なぜ、高級素材である「天然木」を、あえてローコスト住宅に使用しているのか?
現在のほとんどの住宅は集成材や合板、MDF(紙と同質の素材)が多く使用されています。
本物の木は高級で施工が難しいため、自然素材の家は高級な建物になってしまい限られた方にのみしか手に入れることができないのが現状です。
プロの工務店の社長は皆、口を揃えて言います。
「自然素材住宅は高級商品であって、それをローコストで販売するとはもってのほか」と。
高級なものを高く売るのは誰でもできます。
でもたくさんの人にいいものを安く提供したい。
無謀かもしれませんが、あえてそれにチャレンジし続けてきました。
1. 天然木材のブランド名「ドライビーム」
弊社の建物「スマートハウス」はすべて、天然木を使用しています。
その中でも主要な構造材はすべて乾燥材の中の優等生「ドライビーム」を使用しています。
なぜ弊社がドライビームを使用しているのか?
それは厳しい品質管理体制のもとに生まれる「完全工場生産品」だからです。
工場生産だから品質が安定しており、他の乾燥材とは全く異なります。
高度な乾燥工程や検査などを実施し、品質基準に満たない不適格品は除外しています。
木は”乾燥加工工程”を経ることで選び抜かれた乾燥材になるのです。
2.「ドライビーム」の凄さと集積材との違い
2-1.「ドライビーム」の含水率
ドライビームはまず、自然乾燥で雨ざらしの状態で木材を乾かします。
濡れては乾き乾いては濡れ、を繰り返し、丸太の状態で約半年から1年自然乾燥させます。
一度雨に打たれて木にしみこんだ水分は、木の中の水分と結びつきます。
そして晴れた日に、結びついた雨の水分と一緒に木内部の水分も乾いていきます。
この工程で、もともと含水率が60%~70%位だった木材を30%程度まで乾燥させます。
2-2.含水率と自然乾燥期間の関係
この長い自然乾燥期間には理由があります。
木材メーカーによっては木材を仕入れ、置く場所がなければ港の海中に木材をつけたままのドボドボの木材を乾燥機にかけます。
含水率が多い状態で木材を乾燥機にかけ、急激に乾燥させるとひどく割れてしまいます。
その割れを防ぐために大切なのがこの自然乾燥の工程なのです。
自然乾燥が終わると、約14日ほど乾燥機にかけて木材をじっくりと乾燥させます。
この工程で含水率を20%以下、約18%程まで落とします。
含水率が20%以上だった製品は不合格になり、再度乾燥工程を実施するという徹底ぶり。
こうして出来上がった木材は非常に丈夫です。
多少雨に降られたり湿気を帯びたとしてもしっかり乾燥を繰り返してきた木材なので安心です。
ここまでするからドライビームは在来軸組工法に最適な構造専用材として、乾燥材の中の優等生といわれているのです。
2-3.時代が変わっても社寺仏閣が残っている理由にある
社寺仏閣は全て天然木材と漆喰や土、石等で作られています。
法隆寺が1400年、正倉院が800年、木造建築はすべて天然木材です。
当たり前ですが、集成材などは一切使用されていません。
天然木だからこそ、そんな長い年月をも耐えられるのです。
集成材などに比べ、天然木の方がはるかに耐久性、寿命、強度、保温性、調湿効果、シックハウス、健康、精神面、等総合的に見て優れています。
2-4.集成材とは
ドライビームが雨や湿気に強い一方、集成材などはどうでしょうか?
集成材は基本的にボンドなどで張り合わされている木材です。
そのため雨や湿気等が浸み込むと非常に弱く脆いのです。
3.まとめ
弊社のスマートハウスでは構造材にも集成材などは一切使っておりません。
家の購入は決して安いものではなく、大切な家族が長く住む場所です。
外からは見えない構造材にもできるだけよいものを使い、安心して暮らせる家をできるだけ安くご提供できるよう、日々努力しています。